本日はコミカライズ、アニメ化もされている話題作である「虚構推理」の原作小説に関してブログにしたいと思います。
結論、普段小説を読まない方から、読書家の方まで幅広い人におすすめできるような満足のいく内容でしたよ!
ということで、ほんのり感想を書いてみました。
本書を購入したきっかけ
2019年10月ごろ、友人といつものように某大型書店の文庫コーナーを徘徊しているときのことでした。
美しい表紙のイラストとタイトルの「虚構推理」という文字を見た途端、この少女がとても難解なトリックを超異次元的な推理で解決するお話かな?とほんのり胸がトキメク。
帯には2020年アニメ化!の文字が。
もしミステリ系の小説ならばアニメを観る前に一読したいとも思っていたので事前知識無しに即購入でした。
ほんのりとあらすじ

とあるきっかけで妖怪たちに祀られ、知恵の神となった少女岩永琴子。そして妖怪の肉を食べて2つの得意能力を得た大学生の桜川九郎。
この二人が妖怪たちがとある怪異事件を解決するため立ち向かう。
かなりざっくりすぎるけどこんな感じです。
読み終えてみた感想
結論、終盤の追い込みがとっても熱い!
妖怪の存在や、九郎の特異体質といった若干のオカルト設定があるにも関わらず、最終盤の推理ラッシュは純粋に爽快です。
一般的なミステリ小説などは、名探偵が犯人のトリックを説明することで伏線が繋がり、読者はカタルシスを感じるんだと思うんです。
でも本書は展開が逆。
犯人、トリックなんてものの真相は早い段階で読者に提示され、もちろん登場人物たちもわかっています。
人の心を揺らす嘘は、真実よりも真実らしく見えるのだ。
城平京 著 『虚構推理』 P157
変えようもない真実があり、それを”虚構”で事象を上書きする。
そのプロセスにカタルシスを感じることができます!
主人公の岩永の構築した推理を投げかける場面はまるで事件解決の現場に自分が居合わせているようなライブ感が味わえました。
だいたい物語においては、絶対有利な多数派を、絶対不利な少数派が大逆転するのを皆、期待するものじゃあ、ありませんか?
城平京 著 『虚構推理』 P305
偽物の真実を構築していくまでのプロセスが、妖怪が存在するちょっぴりオカルトな世界観や都市伝説と上手く絡められて展開されていきます。
岩永琴子が可愛い

岩永琴子は表紙のクールなイメージとは真逆の嫉妬もするし下ネタも言う年頃の乙女といった感じでとっても可愛い!
でも妖怪たちの「知恵の神」だけあって頭がキレる。本作は彼女の超推理というか超演出が最大の見所だと思いました。
そんな天才的な思考をもつ超合理的な一面に加えてちょっと下品な冗談を言いう恋する乙女でもある一面が絶妙にスパイスとなって岩永琴子という人物が描かれています。…大好きです!
一眼一足という設定だけでなく、内面にもいろいろな属性がたくさん詰まっていて魅力的なキャラクターですね!
そんな彼女が構築する虚構推理をぜひ体感してほしいです。
真実を知らなければそもそも何が嘘かわからない。真実を知るから惑わされず、騙されず、矛盾しない嘘をつける。
城平京 著 『虚構推理』 P325
こんな人におすすめ
- 正統派ではないミステリ小説が好きな方
- ライトノベルっぽい雰囲気が好きな方
- スカっとする爽快感を得たい方
- 気軽に小説を読んでみたい方
- アニメが面白かったから原作も気になる方
正直、文章も読みやすくて様々な方読みやすい作品なのかなと思いました。
私もシリーズ続編を読んでいきたいと思っています。